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卒業研究

 本研究室では、動物を対象とした生態学研究をおこなうことが可能です。研究方法は野外調査が主になります。基礎研究、応用研究の別は問いませんが、研究を主体的に行う熱意をもった学生を歓迎します。

 

 野生動物を対象にした研究では、残念ながら 1 年間という研究期間は充分だとは言えません。しかし、単年研究でも、科学研究法に沿って、野生動物がみせる行動の適応的意義を垣間見ることは可能です。本研究室では卒業研究を演習のひとつとみなします。得られた結果がポジティブかネガティブかは卒研の評価に影響しません。そうは言っても、卒業研究では独自性が高いが失敗するリスクが高いテーマより、しっかりとデータを集めることができるテーマに取り組むことを勧めます。

 

 生態学は普通、野生生物を研究対象にしますから、自分が最大限努力しても、観察や測定がうまくいかないことがあるかもしれません。そういう意味で、本研究室で卒業研究を行った結果、自力ではいかんともしがたい壁にぶつかる(不本意な成果しかあげられない)可能性があることをご承知おきください。

 

 本研究室は、卒研で取り組みたいテーマを自分で考案することを歓迎します。実現可能性を考慮した上で、できるだけ自案のテーマに取り組んでもらえるように配慮します。ただし、単年では無理だと判断されるときには、こちらで準備した他のテーマに取り組んでもらうことがあることをご承知おきください。

 

大学院研究

長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科博士前期課程(2年間)、博士後期課程(3年間)に入学・進学することが可能です。生態学分野の進展に貢献する、独自性が高いテーマに自立的、積極的にチャレンジして頂きます。入学前に教科書や関連する学術論文を精読し、基本的に独力で大学院研究テーマを考案・実施してください。適宜。研究指導はおこないますが、自分は研究者の卵であって、科学研究を独力で行う力を養っているのだという意識を常にもっていてください。教員に言われるままにコトを進めるだけでは研究者として独り立ちすることは永久にできません。研究成果については積極的に学会大会で発表すると同時に、査読付きの学術雑誌に公表することを目指してください。

 

ポスドク研究員

学振特別研究員を歓迎します。ただし、研究スペースや、必要な分析機器などが充分ではないことをご了承ください。逆に、野外調査を実施するには恵まれた環境かもしれません。もし教育経験を積みたいということでしたら、適宜相談しながら、大学院生や卒研生の研究指導に関わって頂くこともできます。県内の他大学を探せば、もしかすると非常勤講師の口があるかもしれません。もちろん、ご自身の研究のみに集中して頂いても全く問題ありません。

 交通等の観点から、長崎県は九州の中でもやや不便なところかもしれません。地方に在住することの不利益は昔ほどではないかもしれませんが、やはり、赴任後にどのような研究環境になるか、一度下見に来られることをお勧めします。

 

野外での安全管理

野外調査は危険と隣り合わせです。取り返しのつかない事故を起こさないように、常に注意を払って無理のない行動を心がけてください。野外に出る前に、安全管理に関する知識を必ずもっておいてください。以下の文章などが参考になります。

  1. 野外調査における安全と事故の防止

  2. 安全管理における事故防止のために

 

就職について

大変申し訳ないのですが、本研究室に入ったからといって、就職活動上、 (コネなどの)有利なことは特にありません。もちろん、(ありのままをしたためた)推薦書など、サポートできることがあれば努力いたします。